秋の風物詩「虫の声」

こんにちは。塾長補佐の井上です。

一年も残り3か月をきりました。熱いのやら涼しいのやらとよくわからない温度が続き、秋はどこに行ってしまったのかと思ってしまいます。そんな消えてしまったような秋ですが日本人にとってはとても大切な四季のうちの一つです。秋と言えば日が沈むのが早くなり侘しさを最も感じる風流な季節だと思います。木々が赤や黄色に色づく紅葉や、十五夜の月、稲穂が実り黄色の絨毯のような景色など秋を表すものはたくさんあります。この中でも今回は私たちの身近にある秋を表す「虫の鳴き声」について書いていこうと思います。

鳴く虫の種類や音

皆さんは虫の鳴き声と言われるとどのような音を想像しますか?おそらくですが一つの音だけしか思い浮かべていないということはないと思います。それもそのはず秋に鳴く代表的なコオロギ亜目だけでも約246種ほど存在しています。この中でも有名どころと言えばコオロギやキリギリスなどがあげられます。コオロギはオスのみが音を発することができ、前翅の片方の翅にあるやすりをもう片方の翅にあるつめで擦りつけることにより、翅全体を振動させて音を出しています。そしてコオロギは縄張りを主張するとき、求愛するときなどの状況ごとに鳴き声を使い分けています。そしてキリギリスもオスだけが音を出し、翅にある凹凸をこすり合わせることで鳴き声を出します。音は同じ分類だとしても種類によって大きく異なります。ですので自身で調べてみるのも面白いと思います。

日本人は虫の鳴き声を左脳で聞いている

私たち日本人は虫が発する音を鳴き声とよく表現すると思います。しかしほとんどの海外の人はただの雑音として聞かれているそうです。なぜこのような違いが出てくるのでしょうか?これは右脳、左脳どちらで虫の音を聞いているのかが原因です。右脳は基本的に音楽脳と呼ばれ、音楽や機械音、雑音を処理しており、ほとんどの海外の人右脳で虫の音を処理しています。ですので虫の音に聞きなれてしまうとただの雑音だと慣れてしまい、意識に上らなくなります。一方左脳は言語脳と呼ばれ、人間の話す声の理解など、論理的知的な処理をし、日本人とポリネシア人だけは虫の音を左脳で処理をします。ですので日本人は虫の音を虫の声として聴くことができるのです。